僕が電動アシスト自転車を購入したのは2012年7月のことでした。今、あれから約6年が経とうとしています。僕の試算では、これまでの走行距離は約14,000kmです。振り返ってみると、この愛車は僕たちの生活を期待以上に豊かにしてくれた本当の優れものだったと思っています。電動アシスト自転車は、少なくとも僕にとっては本当に心の底から役に立ったと思えた身近で便利な商品のひとつとなりました。
車種は、当時最新鋭の3人乗り電動アシスト自転車「アンジェリーノ ポッシュ アシスタ」です。今はもう売られていないと思います。3人乗りだけあってフレームがしっかりしていて、その分車体重量は重たいですが、安定感があり、アシスト力も強力で、急勾配もガンガン登ることが出来る優れものでした。
目次
ベビーカーを押すには厳しい環境だった
雨の日も風の日も炎天下も極寒の中も来る日も来る日も双子用ベビーカーに二人の子供を乗せて、僕は毎日、勾配12%~16%の坂を登って保育園に通いました。雨の日はレインカバーを掛け、風の日は風よけカバー、炎天下は日よけ、極寒の日は風よけと毛布で完全防備など、天気や気候によっていろいろと手間が掛かりました。
レインカバーも風よけも日よけも何もかも、そのベビーカーに合ったものを付ける必要がありますから、まずはネットショップの口コミをたくさん読んで、本当に良さそうなものを選びました。(微妙にサイズが合わないとか結構ありますので細心の注意が必要です。)しかし、いずれの商品も消耗品に過ぎません。何度か買い替える必要もあり、意外とお金もかかります。ベビーカー生活は今となっては良い思い出でとなりましたが、当時は毎日本当に大変だったのです。
救世主到来
そんなある日、保育園の先生から電動アシスト自転車を購入するように勧められたのです。最初は「えっ、そんなことまで指図されるの?」とおもいましたが、実は先生の経験から来る思いやりだったと後々分かったのです。僕の住んでいる町は坂が多くアップダウンが激しいため、ただでさえ住民の電動アシスト自転車所有率が高いのです。そして、歴代の園児のパパママも多く電動アシスト自転車を愛用していることから、双子を持つ僕たちのことを心配してくれてそのようにアドバイスをしてくれていたのです。
ただでさえ毎日子供をベビーカーに乗せて坂道を登るのはきついのに、これに加えて子供の体重が日に日に増えるのですから、ママのことを考えると電動アシスト自転車を考慮せざるを得なくなってきました。電動アシスト自転車に乗ったことがない妻も僕もそのメリットには半信半疑でしたが、思い切ってアドバイスどおりに買ってみることにしました。
あれから6年が経過した
結果は、大正解でした。荷物は手に持たなくて良いし、歩いて10分以上掛かっていた道のりがたったの3分で行けるようになり、時間も手間も節約できて本当に朝が楽になったのです。
そして、あれから6年が経ちました。休日のお出掛けも自転車を活用し、行けるところはどこへでも自転車に子供を乗せて行動しました。今まで自転車で行ったところを地図上で測定してみると、その行動半径は7kmにも及んでいることが分かりました。7kmは決して長い距離ではないと思われるかもしれませんが、子供二人を乗せてこの距離を走ると片道で40分~45分ぐらい掛かります。道中には坂道もありますし、バッテリーのことを考えるとこれが限界と言っても良いと思います。もちろん、自転車を漕ぐこと自体は楽なので体力的な問題は何もなく、バッテリーさえ持つならどこまででも行ったと思います。
これを書いていて思い出したことがあります。僕の住んでいる町は坂が多いと書きました。常々思っていることがあり、それは坂道の下りでは無駄にブレーキを掛けることになるのですが、この無駄が充電に切り替えられたならば、アップダウンの多い町に住んでいる人はもっとバッテリーを有効に使うことが出来るのに・・・と。そう思って、最近の電動アシスト自転車事情を調べてみると、あるではありませんか!「ブリジストン ビッケ モブ」他にもあるのかな?でも、こんな誰でも思いつくアイデアはあって当然ですね。
話を戻します。このように平日も休日も愛車を酷使し続けた過程で、自転車に発生したトラブルを覚えている限り書いてみたいと思います。電動アシスト自転車を購入する際に耐久性やメンテナンスについて気にされる方も多くいらっしゃると思いますので、この記事が皆さんの参考になればと思います。
トラブル発生箇所と時期
以下には僕が経験した電動アシスト自転車の故障やアクシデントとその対処方法、また、その発生時期を列挙してみます。
バッテリーの異常
発生時期:使用後5か月(メーカー責任)
原因:バッテリー内部プログラムの不具合もしくはバッテリーの単品不良。後に不具合と分かり、プログラム書き換えの無料実施案内が発表されました。
対処方法:一旦はプログラムを書き換えて症状が収まったように見えたが再発し、後日、バッテリーを新品に交換。(無料)
横倒しによるブレーキの曲がりおよびハンドル固定レバーの不能
発生時期:6年間で4回(アクシデント)
原因:風による駐輪場等での横倒しにより、ハンドル部分が地面にぶつかりハンドルロック用のレバーが動かせなくなる。また、同時にブレーキレバーもひん曲がる。
対処方法:自転車屋さんで修理してもらう。(基本的に無料)
後ろブレーキの異音と利き具合の異常
発生時期:5年(走行距離11,000km)
原因:経年劣化
対処方法:後部ブレーキ交換(手数料込で1,500円ぐらい)
後輪タイヤ交換
発生時期:4年半(走行距離10,000km)
原因:酷使のため
対処方法:オリジナルとは異なるタイヤに交換(手数料込で3,700円ぐらい。)
バッテリーホルダー破損
発生時期:5年7か月(アクシデント)
原因:駐輪場などでの取り扱い(バッテリー箇所への接触)やバッテリー挿入時のセットミスなどと思われます。気が付くと、バッテリーのセットがぐらつくようになっていたのです。よく見ると、ホルダー部分が破損・変形していました。
対処方法:交換(手数料込で4,000円弱 結構高い)
シートベルトロック部の爪が破損
発生時期:4年4か月
原因:樹脂の経年劣化
対処方法:もはや部品がなく、交換するならシートごと交換という話になってしまったので断念しました。違うベルトを付けています。(無料)
前輪の回転検知センサー異常
発生時期:5年10か月(アクシデント)
原因:アクシデントによるハーネス切断(おそらく駐輪場で横の自転車に引っ掛けられたと思われる)
対処方法:修理見積もりをすると7,000円弱かかるとのことで、自転車屋さんでの修理をあきらめ、半田ごてを買って自分でハーネスを2本修理しました。(半田ごて代1,300円)
その他、消耗品として、自転車カバー・雨避けがあり、この6年間で自転車カバーは1回購入。雨避けは2回交換しました。自転車カバーは基本的に使用していませんが、毎日使用するならどちらも3年で買い替えることを目安に考えていただければ良いのではないでしょうか? (自転車カバー2,500円×2、雨避け5,000円×2)
結局、メンテナンス代は6年間の合計で25,500円になりました。年間維持費で換算すると4,250円です。そして、ついでにこのような計算もされると良いでしょう。
車体価格140,000円+維持費25,500円=165,500円(6年間合計金額)
1年当たりに換算すると、約27,500円。
さらにこの金額は1日当たりに換算すると約76円となります。これにバッテリーの充電電気代、約10円を加えたとしても86円です。高いか安いかはご自身でご判断ください。個人的には安い(コスパが良い)と思っています。
まとめ
これまでのことから、電動アシスト自転車はだいたい購入から4,5年でいくつかのメンテナンスが必要になるということが分かりました。気になるバッテリーの持ちについてですが、これについては別の記事に書くことにしようと思っていますが、現時点では、バッテリーフル充電から、子供2人を乗せて500m進むと90%になり、8kmを走ると完全に充電ゼロになるということだけお伝えしておきます。
今回の記事は、特にタイヤ交換などは僕のように電動アシスト自転車を酷使した場合のケースです。いつも一人乗りでご使用されている場合や、せいぜい2人乗りの方は、上記のケースよりも長持ちすることと思います。是非、参考にしていただければと思います。