河口湖、花火と富士山が見えるホテル Part 1

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2018年の冬は寒さが厳しく、僕が住む東京でも4年ぶりに雪かきが必要になるほどの大雪が降った。雪が降ると東京の交通がマヒするのは半ば常識になっており、当たり前のように大雪の当日は帰宅困難者が相次いだ。1週間経っても街や道路には雪が残り、日当たりの悪い場所では路面が凍結している。転倒する人も多くいたそうだ。そんな中、僕たちは1週間後に東京よりもさらに寒い河口湖への旅行を控えていた。当初、車で向かう予定だったが、路面凍結の恐れもあったため、急きょ電車での旅行に切り替えたのだった。

河口湖行きのNEXは、土日祝日のみ上下線とも1日1本

東京から河口湖に行くならNEX(成田エクスプレス)という手段がある。しかし、河口湖行きのNEXがあることを僕はこの時まで知らなかった。調べてみると、土日祝日に上下線各1日1本ずつだけ走っている。どうやら2014年7月から期間限定で試験的に走らせていたようである。それが延長に延長を重ね、今に至っているらしい。この事実を知った時、河口湖行きのNEXは一体何のため、誰のためのNEXなのだろうかと不思議に思い、僕はその答えを実際に電車に乗ることで見つけ出そうと考えた。NEXの運転日と時刻表はこちら

NEXの予約はえきねっとで出来る。出発の前々日に指定席予約状況を見るとガラガラだった。だから自分の思うままに座席を選ぶことが出来た。この状況から、ゆったりのんびりほとんど貸切状態で河口湖まで行けるものだとのんびり構えていた。

ところが当日、NEXに乗り込んでみると、後から来るわ来るわのタイ人の行列。そうか、早くも答えを見つけたぞ。確か河口湖周辺の観光スポットで、タイ人に大人気の新倉山浅間公園という桜・五重塔・富士山が同時に見られる絶景スポットがあったなあ。そうか、それで僕の乗った10号車は僕たちを含む日本人数人以外ほぼ全員がタイ人だったのか・・・。

全員タイ人って、確認したんかーい!つい最近タイに行ったばっかりやから何となく分かるんじゃーい!知らんけどな・・・。

河口湖行きNEXの乗り心地

おそらく本当の答えはタイ人だけではなく、中国人を含む中華圏の人たちのためだと思う。その証拠に、河口湖の駅員は英語と中国語に対応が出来ていた。というよりも、改札にいる人や案内係の人たち自身が中華圏の人でした。観光地にとって観光客の減少は死活問題だから、インバウンド目当ての観光ビジネスはしょうがないと思うけど、だんだん日本人が過ごしにくい日本になりつつあることを実感することが多くなってきました。それに加えて移民や外国人労働者の受け入れを推進するような政策の話題が聞こえてきていて、未来の日本が今の日本から大きく遠ざかっていることが容易に想像できてしまいます。正直、僕はあまり良い気持ちがしません。

参考記事「インバウンドのために値上がりするテーマパーク料金で損をする日本人」

それはさておき、僕自身NEXには何度か乗ったことがあり、いずれも成田空港行きだが、その乗り心地は悪くなかった印象があった。座席もゆったり座れるし、実際にはそれほど倒さないがリクライニングも十分すぎるぐらい倒れたと記憶していた。しかし、予想に反して河口湖方面のNEXは横揺れがひどかった。二人の子供たちは乗って間もなく共に吐いた。僕や妻でさえ気持ち悪くなるぐらい、その車両は揺れた、揺れた、ただ揺れた。

確かに子供たちは車に乗ればよくゲロを吐く。タクシーなら10分以上乗るともう危ない。バスでは100%吐く。そんな乗り物酔いに弱い体質の子供たちだが、ものの10分で吐いちゃうほどよく揺れる路線なのだ。決してNEXの車両が悪いわけではないので、それだけはフォローしておかなければならない。悪いのは線路だ。

ついでの話をしておくと、途中、トイレに何度か立ったとき、あまりにも揺れまくるから、通路では座席の肩口をつかみながら歩きたいのだが、外国人は気にせず思いっきりリクライニングしていて座席の肩口がすごく低い位置にある。また、NEXはただでさえ座席の前後に距離があるので、座席に手を掛けながらバランスを取って歩くということも出来ないのである。だから席に戻る間に何度も座っている人にぶつかりそうになった。それだけ揺れがひどかった。

NEXには車内販売がない

電車の旅には駅弁を楽しむ醍醐味がある。だから車内販売がないのは少し寂しい。新宿から河口湖までは2時間以上列車に乗り、しかも到着までにお昼をまたぐ。だから駅弁を楽しむ旅ならうってつけの行程になるはずだ。しかしNEXには何もない。自販機もない。車内で飲み食いしない前提だからトイレも少ない。

もともとNEXは旅目的に使われる路線ではないので当然と言えば当然だろう。僕たちが勝手に旅目的に使用しているだけで、利用したいなら車内販売がある特急に乗れば良いだけの話ということになる。まあ、NEXに車内販売があったところで子供たちは全部リバースするのだが・・・。でも、もしNEXを利用して河口湖への旅行を検討している人がいるのであれば、そういうことはチェックしておいた方が良いと思います。

富士山駅まで1,000mを一気に登るNEX

そんなこんなで河口湖の手前の富士山という駅に着いた。日本人なのにそんな駅があることを知らなかった。富士山駅の手前から列車は一気に標高1,000mを駆け登り、富士山駅で河口湖に向かってVの字に折り返すことになる。記念に車内から駅名標(えきめいひょう)の写真を撮っておいた。ちなみに、このような駅名が書かれている看板のことを「駅名標(えきめいひょう)」と呼ぶらしい。「これって何て言うん?」って聞かれたら、答えられる人少ないのでは?覚えておいて損はない。

さて、富士山駅を折り返して河口湖線を行くとすぐに富士急ハイランド駅で、その次が終点河口湖となっている。実は、河口湖の1月・2月は閑散期らしく人が少ない。そのせいだろうか、富士急ハイランド駅の停車中に、富士急ハイランド側を眺めてみても閑散としていて人影も見えず、「キャー!!」という声も全く聞こえてこなかった。今回、富士急ハイランドに行く予定は全くなかったが、いつも混雑している乗り物に乗りたい人は、この時期、完全に狙い目だと思う。

ほうとう不動、初めての河口湖駅前店

ほうとう不動」で食べるとき、僕はだいたい北本店か南店で食べている。いつもと言ったが、3回だけである。大体、3回しか河口湖に行ったことがないのだからしょうがない。だけど、河口湖に来るたびにどちらかの店で食べているのは間違いない。それが、今回は初めて電車で河口湖に来ることになったので、たまたま河口湖駅前店になってしまったという話である。まあ、いずれにしても山梨に来たらほうとうを食べずには帰ることはできない。ほうとうの外れ話はこちらの記事にも書いたが、実は何を隠そう今回も別の場所で「外れほうとう」を食べることになってしまった。「外れほうとう」とは、簡単に言えば「なんやこれ?うどんやん!?」というやつである。この話は後ですることにして、さすがというかこれぞというか、やっぱり「ほうとう不動」は美味しかった。しかも、冬の寒い時期に食べるほうとうは、より一層身に染みておいしさが増すようだ。本店のほうがもう少し甘みが強かったように感じたが、それはたまたまその時期に採れた野菜の甘さの違いのせいだろう。と言いつつも、何年も前の野菜の甘みなど覚えている奴はいないだろう。だから、これは僕の気のせいだと思う。

駅前店は、まさに駅前の道路を挟んだ正面に位置している。外の並びは7,8人だった。13時前とまだまだお昼時ではあったが、閑散期のためか並びは少なかった。店の中に入って、隣のお客さんの話に聞き耳を立てていると、どうやら数十分前まではかなり混雑していたらしい。僕たちは15分程度の待ち時間で入れたので、並びに関しては、かなりラッキーだということが分かった。

注文は迷わず「不動ほうとう」だ。かぼちゃ・白菜・人参・玉ねぎ・お揚げにきのこ類、野菜の出汁が染み出したその濃厚なうま味噌が、太く、平たく、いびつな形の麺にしっかりと抱きかかえられ、僕の冷えた口元で風味のベールを放つ。鼻の奥のそれをすすり上げながら、いかにもコシのありそうな麺を奥歯あたりで噛みしめた。「うん、これだ!」それ以上の言葉はいらなかった・・・。「あれ?なめことか入ってたっけ?」「お揚げは三角のが1枚か・・」「肉はさすがに入ってないよな?」「でも、相変わらず野菜多いよなー」数年ぶりに本物に出会った僕の口からは意に反して言葉が溢れだしだ。どないやねん!でも美味いことには違いがない。そして、本物のほうとうであることは確かだった。

満足感いっぱいで店の外に出てみると、目前にそびえ立っているはずの富士山は姿を隠していた。今日は雲が多い。ホテルのチェックインの時間にはまだ少し時間があるが、時間をつぶせるようなところも大してない。ただ、駅前にはセブンイレブンとローソンの二つのコンビニがあったので、この寒い中、温かいコーヒーにありつくことが出来たのは良かった。

河口湖、花火と富士山が見えるホテル Part 2 につづく

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