サウジ戦を前にサッカー日本代表にひと言(本質的な話)

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今は、2018年ワールドカップの最終予選の真最中です。明日、日本のホームでのサウジアラビア戦を控えています。その頃、誰もこの記事を読んでいないと思われますが、現在、グループ3位に甘んじている日本代表の問題をここで書いておきたいと思います。

日本代表の問題

今に始まった話ではないですが、近年の日本代表のサッカーを観ていていつも思うことがあります。ディフェンスがポカミスをするとか、サイドバックのボールの持ち方が下手くそとか、こぼれ球に弱いとか、いろいろ修正しなければいけないと感じるところがあるのですが、僕がとりわけ問題にしたいのは、シュート意識の低さです。

何でも打てば良いというものではないということは、僕もサッカー経験者なのでわかります。しかし、打たなきゃ入らないのもまた事実です。そして、日本代表は、ファンの目から見ても明らかに打てる場所からパスを選択する選手が多いように映るのです。

そして、多くの場合が、結局シュートにつながらないのです。今となっては、僕たち日本人は、いくつかのシュートすべき場面で、パスを選択することが予想できてしまっています。(実は、これが相手にとっての意外性になることもあるのですが、そのことは別に考察することにして)そういう意味で、日本代表の攻撃的なプレーには意外性がないと言えます。

僕が今言う、意外性のある攻撃的プレーの例を少し挙げると、こんな感じです。

  • サイドをぶっちぎってクロスを上げるかと思いきや、角度のないところから打つ。
  • きれいに打てる体勢じゃなくても、トゥーキックなどでコースを狙って打つ。
  • ゴール前でのクロスや横パスをトラップせずにダイレクトで打つ。
  • フリーキックをいつもじゃない奴に蹴らせる。
  • ゴールの正面なら、少し遠目でも、半歩かわしてすぐ打つ。

これらのプレーは、本来、個人の技量によるものです。ここ最近の代表のプレーを見ていると、上に書いたプレーを試合中に出来る選手があまりにも少ないように感じています。誰とは言わないが、常に周りを活かせるようなプレーをしたいという思いが頭にこびりついている限り、意外性があろうがなかろうが、シュートの意識は芽生えにくいと思います。特に、両サイドバックは、シュートの意識が皆無と言っていいぐらい、クロスを馬鹿の一つ覚えにしています。

ファンにもサッカー経験者にも対戦相手にもばれている攻撃に、ここまで固執するメリットは一体何なのだろうと考えてみた。答えはこれしかない。

「(センタリング)数打ちゃ当たる」

これでは、ゴールをシュート数に対する確率の問題と捉えているとしか思えない。じゃあ一体、これまで代表は強豪相手に何本のクロスを上げて、何点取ったのだろうのか?僕はそのデータを持ち合わせていないが、強豪相手に対して、数を打って点を取ることが出来るのならそれはそれでいいと思うが、本当に、あのバカ正直のクロスで何点取ったのだろうか?いやいや、強豪の前に、一体そのパターンの練習で何点取れているんだと聞きたい。

日本代表練習での実力

日本代表のシュート練習を見たことがあるだろうか?巷にはYouTubeの動画が溢れているので、どれでもお好きなものを見ていただければいいと思います。※例えば、「日本代表 シュート練習」と検索すれば出てくるだろう。

一般的にサッカーのシュート練習は、どフリーで打ちます。どフリーとは、自分以外にさえぎるものがいない状況のことです。つまり、サッカーにおいてはディフェンスがいない状況です。

ゴールまでの距離はさておき、相手はキーパーひとりです。代表だからキーパーのレベルは高いです。それゆえ、ゴール率はそれだけでも下がることが予想できます。それにしても決定率が低いのです。いいところ30%です。(なかには、見ていて恥ずかしくなるシュートもたくさんあります)どフリーで打って決定率30%ということは、試合で言えば、決定的な大大チャンスが3回到来して、やっと1点入るぐらいの割合です。事実、日本代表の試合はこんな感じだと思います。

試合後のインタビューなどでこんなことをよく耳にします。「今日はもっと点を取れたはずなので、今後はチャンスを活かせるように・・・」とか「決定的なチャンスは相手より多く作れていたので、内容としては良かったと・・・」など。

一体、なにを言っとるのかと!

しかし、この代表選手の言葉は現実を正直に語っています。現在の日本代表選手は、どフリーでの決定率が最大30%の選手の集まりなのです。

シュート決定率を解消するには

だから、この問題に対するひとつの解決策は、シュート技術を磨くか、高いシュート技術を持っている選手を代表に入れるということになるのです。ちなみに、高いシュート技術とは、まずフリーであれば、自分の狙ったところにボールを蹴れることです。これは基本中の基本です。

その昔、「キックターゲット」というお題目だったか、ゴールに9つのパネルをくっつけて、それをキックで射抜くという番組がありました。今でもあるかもしれません。そこで、より正確に狙える人は、高いキック技術を持っていると言えます。

その上で、高いシュート技術とは、様々な体勢や状況で狙ったところにボールを蹴るという技術のことを言っています。例えば、歩幅が合わない状況でもシュートに持っていったり、体勢を崩しながらでも足の良い位置にボールを当ててシュートを打ったり、ボレーシュートでシュート・カーブ・ドライブなどをあやつる感覚を身に付けている人などです。これが試合で出来る選手は、間違いなく練習でも試合でも、そうでない選手よりゴールを多く狙えるでしょう。当たり前やろ!と言われそうですが、本当のことです。

日本代表選手の選出基準では、高いシュート技術も選考基準のひとつにはなり得るでしょうが、優先度はそれほど高くないと思います。これが日本代表選手の決定力不足の大きな原因です。つまり、「決定力のある選手を選んでいない」ということです。

決定力というものは、どフリーという同じ条件下では、余程の緊張がない限り練習も試合もたいして変わりません。だから、決定力のある攻撃陣を選出して、彼らを活かす周りの選手を選べば、戦術など本当はあまり関係なく得点の取れるチームになるのです。

じゃあ、そんな人が現在の代表候補選手以外にいるのか?という話になります。きっといるでしょう。それは、高校ぐらいまで本格的にサッカーをやっていたけど、今は草サッカーに興じている人かもしれないし、J3に甘んじている無名の選手かも知れないし、今はまだ代表選手の資格がない小学生の子供かも知れない。そんな人は、ひとりやふたりじゃないはずです。おそらく、数百人単位でいると思います。いや、もっとかな?

サッカーをやっている人なら、感じている人多いでしょ?絶対に俺のほうが香川よりもシュートはうまいって。たぶん、それは間違っていないと思います。でも、あなたは代表選手にはなれないのです。なぜなら、今の代表選考基準が決定力やシュートの上手さだけで選んでいないからです。だから、日本代表がもっと決定力を上げたいなら、決定力を上げるためのトレーニングを小さい頃から行って、実際に決定力が高くなった人(サッカー選手じゃなくても良い)を日本代表に選出して、
そして彼を試合に出すこと。これで、日本の決定力不足は解決します。

嘘だと思うかもしれませんが、これは理論的に合っています。ただ問題は、決定力が高いからといって、試合に勝てるかどうかは別ということです。

また、キックのセンスはピカイチなのに、体がへなちょこだったり、足が遅かったり、体力がなかったり、肥満だったり、サッカーを知らなかったりすると、やっぱり試合には勝てないのです。日本代表は、勝てる選手を選ぶことが最優先だから、そのような人は選ばれることがないのです。ただ、そうは言っても、日本にもダイヤの原石が埋もれていることは間違いないです。そのような人を発掘できる体制が整えば、日本はもっと強くなると思います。

久保建英はW杯メンバーに選出されるか

ということで、決定力の話になってしまいましたが、実はこの決定力不足の話は、なぜ日本代表はゴール前でもパスを選択するか(シュート意識の低さ)という話と密接に関係しています。

シュート決定率の比較

結局、こういうことです。現在の日本代表は、全員が、決定力が低い選手の集まりです。一応、公式記録らしいデータを調べても、決定率20%を超えている選手はゼロです。

そして、代表選手は、意識が高いので自分の力量を把握しています。つまり、みんな自分自身が、決定力がないことを知っているのです。そこで、この決定力を補うためにはどうすることが最善の方法かを検討したところ、よりゴールの確実性が増す、より決定的な機会を作るということに行きついたのです。それは、決定力がない自分がむやみに打つよりも、よりフリーの存在を見付けて優しいラストパスを出すことで、シュート技術が低い選手でも今の自分よりは決定力が増す状況を作り出そうということです。

さて、みなさん、ここで考えてほしいと思います。そして、わかりやすくするために、データの数値を単純にして考えます。

全ての代表選手が20%の決定力を持っているとします。

今、自分が打てば、20%の確率でゴールが生み出されます。打つのもいいが、すぐそばにはどフリーでの決定率30%を誇る彼がいます。あなたは、今その彼に100%の確率でパスをお届けすることが出来るでしょうか?

出来るなら、100%(あなたのパス決定率)×30%(彼の決定率)=30%の確率でゴールが生まれることになります。

80%の確率でパスが通るなら、80%×30%=24%でゴールが生まれます。まだあなたが打つよりはパスを出したほうが、ゴールの生まれる確率が高いです。

では、パスが通る確率が70%ならどうでしょうか?70%×30%=21%で、どっこいどっこいです。このあたりが、損益分岐点になりそうです。

実際の決定率やどフリーでの決定率の細かい値はさておき、この理論から考えると、どうやら現在の日本代表は70%ぐらいの確率でラストパスが通るなら、そのほうが好結果を生むということでラストパスを選択しているということが言えそうです。もちろん、上の理論からすれば、ほぼパスが通るなら、確実にパスをするということになります。なるほど、自分で記事を書いておきながら、今このことを発見しました。

まとめ

この理論と実際の試合を見比べてみると、もしかしたら、日本代表が行っている戦い方は最善の方法なのかもしれません。ただ、仮に日本代表のサッカー理論が正しいとしても、ひとつだけ代表に忠告しておきたい。それは、ワンプレーあたり、シュートを打てる状況でのラストパスは1回までにしてほしいということです。2回以上パスを出すことは、確実に決定率を落とすことになるからです。まあ、その前に、本当は攻撃的なサッカーが見たいというのが僕の本音です。

さあ、明日は正念場のサウジ戦だ。サッカー日本代表、応援しているぞ!

明日に備えて、屁こいて寝ます。

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