健康番組の翌日は食材が品切れになる

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健康番組が放送された翌日には、店頭からその食材や商品が消えてなくなってしまうという現象が現在の日本では当たり前になっています。皆さんが普段からよく食べる食材は入荷する量が多いのでそういうことはありませんが、マイナーな食材の場合は簡単に品切れになってしまいます。ここではそんな健康番組が与えるいくつかの影響について書きたいと思います。

健康番組の弊害

いつのことだったか、「ブロッコリースプラウト」というカイワレ大根みたいな食材が体にすごく良いスーパーフード的な食材として紹介がされていました。「スルフォラファン」という成分が抗酸化力を高める働きをするそうです。体にとって酸化することは良くないことなのですが、その「スルフォラファン」は酸化を抑える効果があるということなのです。酸化するというのは錆びるのと同じことなのです。そんなに良い食材なのだったら試しに食べてみようかな?と考えた僕は、早速翌日の会社帰りに、軽い気持ちでスーパーに立ち寄ってみました。しかし、恐れていたことがすでに起こっていたのです。「ブロッコリースプラウト」が陳列されていたと思われる場所がそこだけ狙ったようにガランとしていて、何も置いていなかったのです。しかたなく他の店を探すことにしました。その後2店舗を見てみたのですが、どこも同じでした。街のあらゆるスーパーのブロッコリースプラウトが売り切れていたのです。

今ではどこのスーパーでも野菜コーナーの一角にひっそりと並んで売れ残っています。へいへーい!どうしたみんなー!?健康に良かったんじゃなかったのかい!?食べないのかい?お手軽に食べられるスーパーフードだよ?

このように、テレビ番組などで食材の効果や効能が取り上げられることは、それぞれの食材が体にとってどのような良い効果を与えるのかということを知れる一方で、翌日には店頭から消えてしまい、本当に必要としている人が手に入れることが出来ないという弊害を生んでいます。

体に良いとされる食材は無数にある

過去に健康番組で取り上げられた食品は挙げればきりがありません。それは裏を返せば、あらゆる食品がいろいろ調べてみれば体に良いとされる何らかの作用があるということです。ということは、何でもバランスよく適量を食べることが健康にとっては一番良いということになります。考えてみれば当たり前ですね。

また、体に良いとされる食材を摂取する際の注意点は、健康番組の中でも言っていることだと思いますが、そのような食べ物を大量に摂取したからといって効果が劇的に上がるわけではないということです。だから、トマトにリコピンが入っているからといって、大量に摂取しても、血圧が一気に下がるわけでもなく、また血がサラサラになるわけでもないのです。そして、仮に効果があったとしても、その効果は何日も維持できるわけではないのです。

納豆・ヨーグルト・アーモンド・バナナ・サバ缶などなど、それぞれには体に良い影響を与える部分もありますが、いくら大量摂取しようとも効果が劇的になることはないのです。テレビではいかにも劇的な効果があるように演出していますが(仮に番組の制作サイドにその意図がなかったとしても、残念ながらそのように見えます)、よーく考えてみてください。そんな都合の良いことがあるわけないですよね。それが可能であれば病気になる人も減るでしょうし、病気になったとしても食べ物であっという間に病気が治るということになってしまいます。多少の改善効果は見られるでしょうが、少なくとも「劇的に」ということはありませんので、そのことは理解しておく必要があります。

僕なら、体に良いものを教えてもらうよりも、これだけは食べちゃダメっていう食材や食べ物を教えてもらいたいと思います。現実的には問題があるので食材を批判するような番組は作れないのでしょうけれど、本当はそれこそがみなさんが知りたいことなのではないでしょうか?番組はないですが本なら売っていますよね。

テレビ局は広告料で成り立っている

世の中は何だかんだ商売で成り立っていますから、みんなモノやサービスを買ってもらうことを目的として経済活動を行っています。そして、テレビ番組の一番の目的は出来るだけ多くの視聴者に見てもらうことです。何故なら、テレビ局はスポンサー広告料で成り立っていると言っても過言ではないからです。当然ながら、スポンサーは自社の製品を多くの人に認知してもらうために出来るだけ多くの人が見てくれる番組に投資をしたいと考えます。つまり、視聴率の高い番組ということになります。

広告の効果は言うまでもなく、購買意欲を生み出します。テレビを見ているうちに視聴者の頭の中には洗脳のごとくCMの内容が知らず知らずのうちに刷り込まれていきます。視聴者が車が欲しいと思った時、脳裏をよぎるのはテレビから流れるCMの「あの車」です。そして、それが切っ掛けとなって買ってしまうことも実際にあいります。それがスポンサーの収益になるわけですから、企業としては莫大な広告料を支払うのにも大きなメリットがあるのです。

但し、広告は見てもらって初めて効果が出るものですから、誰も見ない時間帯の番組や視聴者の批判を招くような番組に出資しても企業にはプラスの効果がありません。テレビ局はそれを避けるために、視聴者がより多くなるように番組を作っているはずです。テレビ局が異常なぐらい視聴率を気にするのはそのためです。あれは広告代理店を通じた企業へのアピールです。そんなとき、誰もが分かっている当たり前の情報番組を作ったところで誰が好き好んで見るでしょうか。そのようなものを好むマイノリティはいるとしても、大多数の人は見ないのです。

そうなると、今まで知らなかったことや見ていて楽しいとか面白いとか感動するとか、情動を揺さぶるような番組(例えば、ドラマ・スポーツ・動物・食べもの・健康など)が必然的に視聴率は良くなるのです。

だとすれば、番組を作成する側は意図的にそのような番組を作らないわけにはいかないのです。しかし、テレビ局はどんな番組でも作って良いというわけではありませんから放送法に則った範囲で作るわけです。もし、放送法に則った放送をしていない放送局があったとすれば、正すように強く訴えなければなりません。また、たびたび芸能人のゴリ押しがあるのは視聴率のためではないと思いますが、いつも同じ人気タレントを使うというのは、視聴率を上げるためのひとつの手段です。

健康番組のからくり

さて、健康番組に話を戻すと、そこには権威ある「お医者さん」などがたくさん出ています。その人たちが医者としての権威かどうかはさておき、医者というだけで多くの日本人にとっては権威なのです。何度もこのことは言いますが、日本人はとにかく権威や有名に弱いので、そのような人が言うことを多くの国民が正しいと思い込んでしまいます。

そして、このようなテレビ番組は特に結論ありきで作られているので、オチが透けて見えてしまいます。研究論文等で、ある物質が悪玉コレステロールを下げる効果があるとわかっている場合、まずはそれが多く含まれている食品を探します。次に、その人の健康状態が良いか悪いかはさておき、悪玉コレステロールの数値が高い人を探します。ここで結論は、「この食品を1週間食べ続けたら、悪玉コレステロールが下がりました」ということです。もし、被験者全員の数値が下がらなければ効果がないことになりますから、番組自体が成り立ちません。だから必ず数値が下がるように番組を作るのです。番組の中で食べる量を効果が出る量に設定したり(非現実的な量であっても)、場合によっては違うものと組み合わせて食べさせたりと・・。たまに被験者の中に効果がない人が出てくると、「効果には個人差があります」と、逃げの一句を入れておけば視聴者は納得しないながらも番組は成立してしまいます。バレバレですが、これが番組作りのからくりです。

また、出演者はみんな自分の生活のためにテレビの仕事をしています。医者と言えどもテレビに出るときはタレントです。副収入をそこで稼いでいます。みんなある意味、自分を売り込むためにやっているのです。そして、結論ありきの番組の中で、医者なりに見解を述べて権威を見せつけるのです。

ご経験の方も多いと思いますが、テレビに医者が出ると、その医者がいる病院にはたちまち患者が溢れるのです。これは実体験に基づく見解ですので本当です。

それまで閑散としていた病院が、ある日突然病院の前に人気ラーメン店のごとく行列を作っているではありませんか!何のお店が出来たのか思いましたが、数日前に当院のある先生がテレビに出演していたのです。つくづく日本人は権威や有名であることに弱い国民だなあと思った次第です。だからこそ、テレビに出たい医者もたくさんいるのかもしれませんね。中にはどっちが本業かわからないようなタレント医者もいますが・・・。

まとめ

普段、不摂生をしている人がひとつの食べ物で健康になることはありません。痩せることもありません。髪が増える奇跡の食べ物もなければ、しわやシミが完全になくなることもありません。そんな瞬間的に奇跡を起こすものはないのです。まずそのことを理解する必要がありますしそれが現実です。但し、地道に努力してそれらを軽減させることは可能だと思います。

ぽっと出の情報に騙されてほしくはないです。大昔から賛否のある牛乳や卵は未だに体に良いのか悪いのかもはっきりしていないのです。それを多くの人が毎日食べたり飲んだりしているのです。これがもし、明日、健康に悪いものだとわかったらやめるのでしょうか?もしやめるのだとしたら、今まで食べたり飲んだりしてきて健康を維持している自分や他人の実証結果はどのように受け止めれば良いのでしょうか。そう思いませんか?先に言った僕の思いに戻りますが、確実に「体に良くない」というものだけ分かっていればそれでよいのです。それ以外のものは人類の過去の経験から悪いものと認められていないのだから、そのようなものをバランスよく食べれば良いのです。人種によって持つ消化酵素や遺伝子の違いによって、多少、体に合う合わないはあるものと思います。

くれぐれも、あやしい情報はすぐに信用してしまわないように、一度思いとどまってから行動を起こされることを僕としてはおすすめします。

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