日本の経済成長の可能性

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突然ですが、多くの日本人が今後の日本の経済成長は難しいのではないかと思っているのではないでしょうか。なぜそう思い込んでしまうのでしょうか?少なくとも経済の専門家らしき人がテレビ等でそんなことを吹聴し、それを鵜呑みにしている人がいることを知っています。自分で物事を考えない癖がある人、また癖があるわけではないけど、日々の生活に追われていちいち事実を追いかけている時間がない人は、ほとんどの場合が自分の目で見た、耳で聞いた表面上のことを信じてしまいます。また、自分自身で日本の将来の成長分野とは何かを考えるような殊勝な人でも蓋然性の高い成長分野が見つからないといった場合にあきらめの気持ちからやはり悲観論を信じてしまうのかもしれません。また、そもそも経済成長とは何かを知らないのかもしれません。

経済成長とは

経済成長を簡単に言うなら、より多くのお金が(日本経済なら日本国内で)動くということです。だから年々成長するということは、毎年毎年動くお金の量が増えるということです。どんなに新しい技術が生まれようがモノやサービスが開発されようが、以前より多くのお金が動かなければそれは経済成長したとは言いません。多くのお金が動くということはすなわちGDPが増えるということです。とりあえず、ここでいうGDPは名目GDPのことと思ってください。しかし、注意しなければいけないことは、多くのお金を動かすことが経済成長につながるからと言って、ただ闇雲に右から左へと流せばよいという話ではありません。重要なことは、お金を動かすときには必ず付加価値を生み出すということです。

付加価値とは

簡単に説明するならこういうことです。8,000円で購入した材料を使用して作ったモノを10,000円で売った時、そこには2,000円の付加価値が生まれたと言えます。厳密には違いますが、この付加価値は「粗利」に近い概念です。付加価値は一般的に増えれば増えるほど企業の利益が上がっていると思ってください。そして、その付加価値は私たちの給料の源泉であるということです。だから、付加価値が増えれば給料も増える可能性があるということになります。サラリーマンの給料が増えるのは、企業の付加価値が増えるからです。儲かっていない企業の従業員の給料が増えないのはそのためです。もし、儲かっていないにも関わらず給料が増えている場合は、その企業の経営者はやけくそになっています(笑)気を付けてください。

経済成長の可能性

先にも問いかけましたが、本当のところ日本には経済成長の可能性があるのでしょうか?結論を言えば、十分にあると言えます。ここで皆さんに聞きたいことがあります。皆さんはお金さえあればやりたいと思っていることがありますか?例えば、家・車の購入、海外旅行や美容関連・子育てへの投資など、お金の使い道はいくらでもあるでしょう。でもこれらの願いが全て叶えられないのは現在の収入に限界があるからですよね?ないお金は使えないということだと思います。(ローンで購入する家や自動車は別ですが・・・)

ローン購入のことはさておき、皆さんに欲しいものややりたいことがたくさんあるということが経済成長にとっては重要なのです。要するに、潜在的な需要があるということが大事なのです。今、こうして改めて考え直してみると、皆さんには欲しいものがたくさんあります。物欲があまりない人でもお金が有り余っているなら欲しいものありますよね?これら全ての潜在需要が経済成長の可能性ということになります。気を付けなければいけないことは、お金があったらそれを元手にもっとお金を得たいと考える人がいるということです。つまり、どこまで行ってもお金が欲しいと考える人です。これは結果的にバブルを生みます。バブルは必ず弾けるので、そこから安定した経済成長は得られないということだけは言っておきます。

日本社会を経済面から概観して言うと、現代の日本人には倹約・節約といった残念な国民性があります。節約は美徳と思っている人もいるかもしれませんが、経済成長の観点からは愚かな考えなのです。この考え方が現在の日本の経済成長を停滞させている原因のひとつになっていることはほぼ間違いないでしょう。これに加えて経済の先行き不安という根拠なき未来の事象に対する負の感情が消費者の財布のひもを固く締めることになります。さらに付け加えるなら、未だに消費税増税の影響は色濃く残っており国民消費支出の減少という結果になっています。デフレから脱していない状況の中で消費税増税を推進した(政府というよりは)財務省の罪は非常に重いです。10%への消費税増税はいったん保留にされたものの、現状の法案では2019年10月に実施ということになっています。ちなみに、財務省には減税という概念はないと思われる節があります。公務員は日本国民全体の奉仕者なのだから、真の意味で国民の幸福や利益を考えた仕事をする必要があります。ここで財務省の批判を書き連ねるつもりはありませんが、デフレから脱却していない状況での増税(特に消費税増税)は多くの国民が首を真綿で締められているように感じていることでしょう。経済がある程度分かる人ならデフレ下での消費税増税に対するこの帰結は容易に想像できたはずです。この程度の知識が財務省にはないのだろうか?もし経済の知識があるというなら完全に確信犯です。財務省批判はよく耳にしますが、どちらにしても本当にダメな省です。

話を戻すと、経済成長はすべての人の欲が満たされるまで続きます。その中で人口が増えるとさらに経済成長のスピードが高まります。成熟社会とは、国民のほぼすべてが欲を満たした状態のことと言えそうです。今一度日本の現状を考えてみてほしいと思います。一体、どれほどの人が欲を満たしていると言えるでしょうか?楽して乗れる自動運転の車は持っていますか?家は持っていますか?その家には身の安全を守るシェルターがありますか?その家は常に快適ですか?自分が着たい服や使いたい化粧品はすべて持っていますか?おいしい食べ物はいつも食べていますか?健康に不安はありませんか?旅行はいつでも好きな時に行けますか?外国人とのコミュニケーションに不安はありませんか?身体的なコンプレックスは克服できていますか?これらはすべて人間の欲望の中にあり、この欲を満たそうとすることが経済を発展させます。業界ごとに経済発展の速度は異なりますが、マクロ経済的に見れば、間違いなく日本全体として経済成長します。食に関する部分では克服しなければならない食料自給率の問題はあるものの、それ以外のことは現在の日本の技術力や企業力、そして社会の変革によって叶えられる可能性を秘めていると思っています。

まとめ

結局のところ、特に日本経済の場合は人の意識だけでどうにでもなるということを言いたいのですが、それには国民の多くが経済成長の理論を知る必要があると思います。その基本として、日本で作ったモノを国内でどんどん消費するということが大事な考えになってきます。それから意識的な節約などせず、新しいものが欲しくなったらどんどん買うというような(もちろん日本製品を買うこと)国民全体の意識改革が必要だと思います。これが先に言った社会の変革の一部です。日本人は日本人のレベルに合った生活をしなければなりません(発展途上国や新興諸国に合わせる必要は全くない)。日本人が必要としているものは日本人が一番知っており、それを提供できるのはやはり日本人なのです。日本人の生活水準に合わない外国の安いものをどんどん購入することが日本の経済成長を停滞・後退させることになります(全ての輸入製品を否定しているわけではありません)。それが結局、自分の給料減につながって自らの生活を苦しくしているという理論に多くの国民が気が付くことが社会の変革には必要な基本的考えだと思います。EUの失敗は明らかですがそれにようやく気が付き始めた世界は、今やグローバリズムからナショナリズムへと舵を切り始めています。トランプ政権下のアメリカはその代表的存在です。この流れを日本は真剣に考えるべき時です。Made in JAPANを本気で見直し、日本国民は国民と国家のために働き、育て、学び、そして遊ぶべきではないかと思います。

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